ある日のみらいタクシーでの出来事🚕
病院受診されるという事で、タクシーの依頼がありました。
車椅子に座られ、少し怒っているようなお顔のおばあさん。
娘さんが付き添われ病院へ出発しました。
娘さんの話によると、もう何年も外に出られてなかったそうです。
外に出なくなって、言葉が出にくいのと、表情が硬くあまり笑わなくなったそうです。
病院までの道のりは、昔住んでいた近くのようで、今ではマンションやビルが立ち並んでいました。
娘さんが、「おばあちゃん、覚えとる?昔住んどったとこよ」
おばあちゃんは、車窓から周りを見渡しますが、特にお変わりはありませんでした。
しかし、一本の銀杏の木をみた瞬間に表情が変わりました。
遠くを懐かしまれているような、微かに笑みをこぼされているようでした。
そして、一言。『懐かしいね』✨
おばあちゃんのその一言を聞いて娘さんは涙されていました。
おばあちゃんの表情や言葉の中にどれだけの思いが蘇ったのでしょうか。
移り行く街の景色の中にも、変わらない風景や思い出が見えたのかもしれません。
タクシーでの短い時間ではありましたが、心が満たされたひとときでした☘️